50代からのリフォームで考えたい【暮らしを考える】

暮らし
 50代からのリフォームで考えておきたい事

 

― これからの暮らしを守る「温熱環境」という視点 ―

今年も寒い冬がやってきました。
年齢を重ねるにつれて「寒さ」が体に与える影響は、想像以上に大きくなります。

特に高齢になると、また女性は、室温が低い環境で血圧の変動幅が大きくなることが分かっています。

つまり、寒い家そのものが健康リスクになるということ。

だからこそ、50代くらいからリフォームを考えるときには、

“今の快適さ”だけでなく、“将来の自分の体”を守る視点

がとても大切になってきます。

 

2025年4月から、建築のルールが大きく変わりました

2025年4月1日から、
すべての新築住宅に「省エネ基準適合」が義務化されました。

この流れは、これからリフォームを考える人にとっても重要なヒントになります。

 省エネ基準適合住宅になると、こんな変化が

1. 冷暖房・給湯のエネルギー消費が抑えられ、光熱費が下がる

2. 断熱・遮熱性能が向上し、夏は涼しく冬は暖かい家に

3. CO₂排出量が減り、環境にもやさしい暮らしに

「快適・経済的・環境配慮」
この3つが同時に叶う住まいは、将来の安心にもつながります。

 

 高齢期の室内事故を防ぐカギは「窓」

高齢者の室内事故や体調不良を防ぐうえで、
実はとても重要なのが「窓(開口部)」です。

 

  夏:外から入ってくる熱の 約70%

  冬:家から逃げる熱の 約60%

この多くが、窓を通して出入りしています

 

つまり、

👉 窓の断熱性能を高めることは、健康と安全を守る近道なのです。

 

「暖房をつけているから大丈夫」は要注意

室温が18℃以上あっても、
冷たい空気は下にたまりやすく、足元は意外と冷えていることがあります。

特に、

* 窓際から冷気が流れ込む
* 床付近がひんやりする

こうした状態は、血圧の急激な変動を招きやすくなります。

 

今日からできる対策

 

* 厚手・断熱性の高いカーテンを選ぶ

* 窓とカーテンの隙間をできるだけなくす

小さな工夫でも、体感温度は大きく変わります。

 

 断熱性の低い家が体に与える影響

断熱性能が低い住宅では、

* 室温の変化が激しい

* 血管の拡張・収縮が繰り返される

* 動脈硬化が進行しやすい

といったリスクが指摘されています。

理想的な冬の室温は18℃以上

 

さらに、
「室温を1℃上げると健康寿命が約2年延びる」というデータもあります。

 

 50代からのリフォームは「未来の自分への投資」

リフォームは、
見た目をきれいにするだけのものではありません。

 

これから先も、安心して暮らせるか

 年齢を重ねても、体に負担が少ないか

 

そんな視点で考えることが、50代からはとても大切です。

高齢になったときの自分を想像しながら、温熱環境もしっかり検討する。

それは、
「長く、楽しく、自分の家で暮らし続ける」ための、大切な準備なのかもしれませんね。

alma