購入?賃貸? 中古マンションをリノベーションした時にかかる費用

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中古マンションをリノベーションした時にかかる費用は一体いくら?

近年、都心の不動産価格の上昇が止まらない状態になっています。そんな中、「新築よりも中古のマンションを購入してリノベーションをして暮らす」という選択をする人も増えています。

特に、立地の良いエリアに建つ中古マンションを購入するなど、自分のライフスタイルに合わせて再構築するスタイルは人気です。

この記事では、リノベーション工事についての流れや注意点、リノベーションにかかる費用について考えたいと思います。

リノベーションにかかる費用はいくら?

リノベーションするにはいったいいくら費用がかかるの?

一般的に、設計施工を1社で請け負っているリフォーム専門業者の場合、価格は約15万〜25万円/㎡程度が多いようです。

65㎡のマンションであれば、1000万円〜1500万円前後

リノベーションにかかる費用は地域によっても違いがあります。又、マンションによってはエレベーター環境、配管工事のしやすさ、しにくさ、設備、断熱工事、近隣の環境・・などなど、特有の条件によって工期が長くなったり、さらに費用が必要だったりすることもあります。

考えていなかった費用が発生する事もありますので、しっかり計画を立てましょう!

リフォームとリノベーションの違い

近年、「リノベーション」という言葉がよく使われるようになりました。「リフォーム」と「リノベーション」、よく似ていますが意味あいが少し異なります。

リフォーム:老朽化した設備や内装を新しく「原状回復」する工事
リノベーション:間取りや仕様を変えて「新しい価値」を加える工事
たとえば、水まわりの交換や壁紙の張り替えはリフォーム。

一方、間取りを変更して広いLDKをつくる、断熱性能を高める、用途を変更する、といった工事はリノベーションと表現されることが多いです。特に法的な決まりはなく、使う人によって少し曖昧な使われ方をしているような印象も受けます。

マンションリノベーションの主な流れ(工期)

1. 相談・現地調査(インスペクション)・採寸   約1ヶ月〜2ヶ月

新たな住まいへの要望や希望を考え、現状の住まいの悩みや不安をまとめます。   

建物の構造や配管の位置や経路、管理規約などを確認。

工事可能な範囲(どこまで改修できるのか)を把握します。

調査や採寸(測量)に費用がかかる事があります。前もって確認しましょう!

2. プランニング・設計   約1ヶ月〜2ヶ月

 暮らし方、要望や希望と調査・採寸した資料を元に間取りなどプランニングを作成(平面プラン)素材、設備なども検討。

「どんな暮らしがしたいか」を整理することから始まります。

ここまでが無料の会社もありますが、”希望と違う”など、成約しなかった場合に調査や測量の実費がかかる事もありますので、しっかり確認する事が大切です。

3. 見積もり・設計契約   約1ヶ月〜2ヶ月

プランをもとに見積もりをとり内容を比較検討します。(複数社から見積もりを取る場合もあります)

見積書では、「どこまでが工事費に含まれるのか」を細かく確認しましょう。

平面プラン、リノベーションの内容、工事費用に納得したら、実施設計(さらに細かい設計図〜設計契約)へと進みます。

ここで、設計料の一部費用がかかります

実施設計図書の作成・仕様の決定〜工事請負契約   約1ヶ月〜3ヶ月

床・壁・天井の仕様、設備の仕様、配線、照明器具、家具など詳細を決めていきます。

リノベーション着工が決まったら、施工会社と工事請負契約を結びます。

工事請負契約の際は、施主、設計者、施工者の三者において、お互い納得したことを確認しましょう。

ここで、工事金額の一部費用が発生します。

4. 工事着工  約2ヶ月〜

工事期間は内容によりますが、平均して1.53ヶ月ほど。(内容によっては、5ヶ月〜かかる場合も)

管理組合への届出や近隣への挨拶も必要です。

お住いのマンションをリノベーションする場合には、仮住まいに一時的に引っ越しする事も必要になってきます。仮住まいの場所探し、引っ越し、費用なども検討しましょう

5. 完成・立会検査・引き渡し・引っ越し

 工事が完成すると、施主、設計者、施工者の三者にて完成後の仕上がりを現場にてチェック確認します。気になる箇所があれば手直しを依頼します。

設計料、工事金額の残りの費用を支払います。

工事のポイントと注意点

共用部分との区別を理解する

マンションでは、専有部分(自分の部屋)と共用部分(外壁・配管など)の区別があります。

共用部分に関わる工事は原則できません。

管理規約をよく読む

床材の遮音等級や工事時間など、細かいルールが定められています。管理規約をしっかり確認しましょう。

配管や電気系統の制約

壁や床下のスペースが限られているため、間取り変更には技術的制約が生じることもあります。工事が着工してから大きな問題にならないよう、事前の確認が大切です。

信頼できる設計者、施工会社選び

施工会社の中の設計者が設計を担当する会社も多いですが、オススメは第三者の設計者でマンションの構造や建築に詳しい建築士がオススメです。

施工会社は、中古マンションの構造に詳しい会社を選ぶのが成功のカギです。

事例や口コミ、担当者との相性も重視しましょう。

マンションリノベーションの工事項目と価格の目安

仮設解体工事は、仮設工事・解体工事など 各15,000〜30,000円/㎡

木工事は、木工事・下地工事・家具工事などがあり 15,000円〜100,000円/㎡

内装工事には、壁、床、天井仕上げ・建具工事・金物工事工事などがあります。各5,000円〜20,000円/㎡ほど

設備工事は、住宅設備機器工事・水道工事・ガス工事・電気工事・防災工事など 10,000円ほどのものから、キッチンやユニットバスなど仕様により数百万のものも。

その他雑工事、塗装工事・清掃工事など 100,000円〜150,000円ほど

工事の内容、仕様で大きく幅はあります。

 

あとがき

中古マンションのリノベーションの魅力は、「自分らしさをカタチにできる」「立地 × コスト × 暮らしやすさ」をバランスよく実現できる選択肢の一つかもしれません。

今の暮らし(住まい)の 現状をしっかり把握し、計画し、信頼できるパートナー(建築士や施工会社)と組み、あなたの暮らしのアップデートを検討してみてください。

この記事が、誰かの「幸せな未来の暮らし」のお手伝いになれば・・という思いで書きました。

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